詳説世界史研究の
第8章近世ヨーロッパ世界に形成まとめです。
通読をしながら、段落ごとに一文程度にまとめていきます。
予習・復習に使えます。
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あらすじ
近世は、3世紀続くが17世紀半ばに「全般的危機」が生じる。
大航海時代の世界進出が「世界の一体化」に繋がる。
ルネサンスが始まり「各人の個性」を尊重する。
17世紀半ば、三十年戦争に陥ったドイツを代表として、多くの国が危機に直面する。
1、ヨーロッパ世界の拡大
大航海時代
ヨーロッパ人が遠くアジアやアメリカ大陸へ進出し、「世界の一体化」が始まる。この時代が、「大航海時代」。
14世紀以来、肉食が普及して香辛料がビジネスになる。
大航海時代の先駆けはポルトガルであり、ポルトガル人のエンリケがアフリカ西岸の南下を推進する。
ポルトガルの航路開拓は国家事業であり、ポルトガル王室に莫大な利益をもたらす。
アメリカ大陸の征服
コロンブスが、スペイン王室の命を受けて大西洋を西に向かい「インド」を目指す。
アメリゴが探検し発見したので、彼の名にちなみ新大陸を「アメリカ大陸」と命名する。
マゼランが西回りで航海に出発した。フィリンピンにて彼は死亡するが、船団一隻が世界一周を果たし「世界周航」を達成する。
スペイン王室は、コルテスにメキシコを征服させる。
スペインの植民地化によって、1000万人以上いた先住民が100万人にまで激減する。(1/10)
商業革命と価格革命
商業革命によって、貿易の中心が地中海から大西洋に移る。
西ヨーロッパ諸国は商工業の活発な地域になり、西・東の分業体制の形成に繋がる。
2、ルネサンス
ルネサンスの歴史的位置
メディチ家がボッティチェリやミケランジョロの支援をした。
マキャヴェリが『君主論』で政治と宗教を切り離す思考を展開する。
ルネサンス思想には、世界市民主義(コスモポリタニズム)と愛国主義の二つが共存している。
新しい文芸
ルネサンスは、古典語の研究・翻訳も盛んに行われた。
死後の世界の旅を描いた長編叙事詩。イタリアの美しい風景描写もこの本の魅力である。ルネサンス人の多くと同じようにダンテもまた、郷土の自然や文物を愛情込めて描写した。
絵画・彫刻・建築
教皇ユリウス2世がサン=ピエトロ大聖堂を建造する。
ブリューゲルは民衆を克明に描く。(フランドル派)
科学技術
ドイツのグーテンベルグが活版印刷を始める。それにより、大量の印刷が可能となり科学知識が書物によって普及する。
3、宗教改革
ルターとドイツ宗教改革
ドイツはローマ教会からの経済的収奪を受けやすかった。(キリスト教の信徒に贖宥状を購入させる。)
マルティン=ルターが、教会の贖宥状の販売や大聖堂の建築を批判する。(これが九十五ヵ条の論題)
ルターは教皇に破門にされる。
神聖ローマ皇帝カール5世がルターに自説の撤回を求める。しかし、ルターは拒否する。
ルターの『新約聖書』は発売後に8万部も売れる。
ルター作『教皇制の図解』には木版画が組み込まれ視覚的な効果を高める。
説教師ミュンツァーが中部ドイツの農民戦争を激化させる。
新旧両陣営がアウクスブルクで宗教和議を結び、諸侯はカトリックかルター派を選択する権利を得る。
4、スイスの宗教改革とカルヴァン主義の展開
スイスの農民は独自の同盟を築いていた。
カルヴァンがジュネーブに招かれて宗教改革が進む。
フランスに浸透したカルヴァン派はユグノーと呼ばれる。
グレーベルらが再洗礼派を形成する。